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どうしていますか?テレワーク関連諸経費の費用負担 労使間での取り決めを

2021-10-13

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春闘の要求事項に挙げられ始めた「テレワーク関連の諸経費支給」

出典:東京都「2021年 春季賃上げ調査 付帯調査結果(コロナ禍における組合活動等に関する調査)」

東京都が「2021年 春季賃上げ調査」の中で実施した、コロナ禍における組合活動に関する付帯調査によると、今春の労使交渉におけるテレワークに関する要求状況について、「20.6%」※の組合が「要求した」と回答。
※内訳:「今春闘で初めて要求した」(11.7%)、「前回に引き続き要求した」(8.9%)
併せて「要求する予定はない」と答えた組合を除く222組合に対し具体的な要求事項を質問したところ、上位に挙がったのは「諸経費(通信・光熱水費)の支給」(41%)と「労働時間管理の徹底」(40.1%)とのことでした。
労働者側からのテレワーク関連の要求は確実に高まりつつあり、その中でも「費用負担」の問題は主要課題のひとつに数えられることが分かります。


労使で取り決めるべき、テレワーク関連諸経費の費用負担
すでにテレワークを導入されている企業において、現状、費用負担の取り決めはどのようにされているでしょうか?情報通信機器の費用や通信回線費用、水道光熱費、その他雑費等、細かく考えてみるとテレワークに関連して様々な費用負担が考えられます。
この点、労働基準法では「労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項を就業規則に定めなければならない。」としています。会社は、明確なルールを設け、就業規則等の社内規程に盛り込んだ上で、労働者に周知しなければなりません。
具体的な取り決めについては、あらかじめ労使で十分に話し合い、各企業の状況に応じたルールを設定できるのが理想的です。様々な会社のテレワーク制度を拝見する限り、情報通信機器については会社貸与、雑費については会社負担(実費精算)が多い印象です。一方で、業務使用分と個人使用分とで切り分けが難しい通信回線費用や水道光熱費については、業務使用分を細かく算出せずに一定額を手当として支給するケースが目立ちます。


テレワーク関連手当の課税・非課税で迷ったら、「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ」を確認
テレワーク関連の手当を支給した場合、判断に迷いがちなのが「源泉所得税の課税関係」についてです。この点、国税庁が指針を示しているので、参考にされてみると良いと思います。指針では、テレワークに関連する在宅勤務手当、通信費、電気料金等について「通常必要な費用を精算する方法」による支給については非課税とするとしています。以下の資料をご参考の上、また、税理士とご相談いただきながら、適切な処理に努めましょう。
参考:国税庁「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」


まとめ
テレワーク制度導入時の取り決め事項のうち、「費用負担」は労使双方にとって大きな関心事です。後の労使トラブルの火種になりやすい部分でもあることから、あらかじめ十分に検討を重ね、規定しましょう。テレワーク制度導入には、労務管理の専門家である社会保険労務士のご活用がお勧めです!

 
 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)













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