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緊急事態宣言発出に伴う時短営業や休業。アルバイトのシフト削減には適正な休業手当の支払いを!

2021-02-03

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雇入れ時に契約した勤務日数、時間数を下回れば、シフトカットの可能性あり
シフト制勤務の場合、まずはそもそもどのような取り扱いが「シフトカット」に該当するのかを理解しましょう。
パート・アルバイトの勤務日数や勤務時間数はそもそも採用時に労使で話し合い、決定しているはずですので、シフトカットの有無を検討する際の基準は「契約時のシフト」になります。雇用契約書や求人募集時の要件から、労使共に「週4日、1日6時間勤務」の認識で勤務開始したのであれば、基本的にはこれを下回る勤務となれば休業手当が必要なシフトカットである可能性が高いと言えます。
会社側にしてみれば、業務の繁閑等に応じてシフトを調整するつもりでアルバイトを雇ったのかもしれません。ところが、労働者側にしてみれば、事前に雇用契約内容の変更に関わる協議もなしにいきなり勤務日数や時間数を減らされては、想定していた収入を見込むことができなくなりますので、補償が必要と考えるべきです。


時短要請に伴う勤務時間の短縮で、休業手当の支払いが必要なケース
コロナの影響でやむを得ず時短営業をする事業場では、これに伴い出勤者の勤務時間を短く切り上げることも多々あると思います。この場合、「出勤させたのだから、休業手当は必要ない」のかといえば、必ずしもそうとは言えません。
例えば、通常のシフト上、もしくは雇用契約上1日6時間勤務のアルバイトに対して3時間しか労働させない場合、「一部休業」として労働基準法上の休業手当の支払いが必要になります。休業手当の額については以下の行政解釈に則り、実働部分の賃金が平均賃金の60%を下回る場合、その差額を支払わなければならないとしています。

‘ 1日の所定労働時間の一部のみ使用者の責に帰すべき事由による休業がなされた場合にも、その日について平均賃金の100分の60に相当する金額を支払わなければならないから、現実に就労した時間に対して支払われる賃金が平均賃金の100分の60に相当する金額に満たない場合には、その差額を支払わなければならない”(昭27・8・7基収第3445号) ’


「一部休業」の場合、賃金が「平均賃金の60%」を上回っていれば法的な休業手当の支払いは不要
一方、1日6時間勤務のアルバイトを5時間勤務にした場合は、その日の実働部分の賃金が平均賃金の60%を上回る可能性が高いため、事業主には法律上の休業手当の支払義務はないことになります。
この点、政府は雇用調整助成金の助成率を引き上げ、法定以上の手厚い補償を推進しています。助成金を上手く活用することで、事業主も労働者も最大限の補償を受けられるようになりますので、前向きに申請を検討しましょう。


まとめ
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、飲食店等を中心に厳しい状況が続いています。現場で働く労働者もそのことを理解しているからこそ、勤務日数や勤務時間数を減らされてもあえて何も言わないかもしれません。
しかしながら、事業主として、万が一の時にこそ労働者を守れなくて良いのでしょうか?「解雇していないだけマシ」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、ただでさえコロナの影響で新たな仕事探しが難しい中で、労働者に対して補償もなく労働できない状況を強いることは大きな問題と言わざるを得ません。

どうしても支払困難な状況であれば、


私たち社労士が、適切な方法を一緒に考えます!できることに、目を向けていきましょう。

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 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)














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