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労務
地域別最低賃金 2020年10月以降順次適用の改定額目安が出揃いました

2020-09-10

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2020年度最低賃金引き上げは40県で実施

今秋より都道府県ごとに適用となる地域別最低賃金改定額の目安は、厚生労働省「令和2年度 地域別最低賃金 答申状況」よりご確認いただけます。新型コロナウイルス感染拡大や豪雨などの自然災害の影響でその動向が注目されていましたが、結果としては多くの県で引き上げとなりました。

✓ 最低賃金の引上げを行ったのは40県で、1円~2円の小幅引上げ
(引上げ額が1円は17県、2円は14県、3円は9県)
✓ 改定後の全国加重平均額は902円(昨年度901円)
✓ 最高額(1,013円)と最低額(792円)の金額差は、221円(昨年度は223円)
✓ 最高額に対する最低額の比率は、78.2%(昨年度は78.0%)


出典:厚生労働省「すべての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました」


2020年度の最低賃金改定額は10月上旬に順次発効
ここでご紹介した2020年度改定の地域別最低賃金は、今後、都道府県労働局長の決定を経て、都道府県ごとに10月1~8日の間に適用されます。各事業場においては、新たに今秋より適用となる改定額目安の他、発効予定日についても把握し、適切なタイミングで対応できるよう準備を進めましょう。

今年度はいずれの都道府県においても大幅な引き上げは見られませんが、各従業員の賃金額や求人内容で提示する待遇の見直しは必須です。

最低賃金の減額特例許可申請には細心の注意を払うべき
最低賃金は、原則として雇用形態や呼称に関係なく、各都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用しなければなりません。 しかしながら、ごく例外的に「減額特例」の許可申請をできる場合があり、これは一般の労働者より著しく労働能力が低いなどの場合に、最低賃金を一律に適用するとかえって雇用機会を狭めるおそれなどがある際に適用されます。

最低賃金の減額特例許可申請が認められる対象は、

・ 精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方
・ 試の使用期間中の方
・ 基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方のうち厚生労働省令で定める方
・ 軽易な業務に従事する方


であり、詳細は以下のパンフレットよりご確認いただけます。

参考:長崎労働局「最低賃金の減額の特例許可制度」

例えば、「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」については、単に障害があるだけでは許可の対象とはならず、その障害が業務の遂行に、直接、著しく支障を与えていることが明白でなければいけません。また、減額率については、労働能率の程度に応じた率を上限とする等、細かなルールに則った取り扱いが必須です。

最低賃金の減額特例許可は、「この程度の働きぶりでは最低賃金を支払うに値しない」等、使用者側の尺度を基準にした判断によって一方的に認められるものではありません。あくまで労働者側に、客観的に見て明らかな減額事由、根拠がある場合に検討されるべき申請です。まずは、このあたりの認識を正しく持つ必要があります。


まとめ
今年も、10月1日以降順次、地域別最低賃金が改定されます。給与規程作成や給与計算業務を担う社会保険労務士は、賃金水準のチェックにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください!


 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)














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