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労務
企業規模「従業員501人以上→51人以上」へ。パートなど短時間労働者への厚生年金適用拡大

丸山 博美 (HM人事労務コンサルティング) 2019-11-21

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現状、パートでも健康保険・厚生年金加入となる人の定義とは?
パート等の短時間労働者に関わる厚生年金適用については、すでに下記の通り拡大されています。


また、平成29年度からは、労使合意に基づき、大企業以外の事業所等でも要件に該当する場合、社会保険加入の適用対象となっています。

出典:日本年金機構「平成29年4月より短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用対象が広がります。」

パート等への厚生年金適用拡大 「企業規模要件引き下げ」で調整
前述の健康保険・厚生年金保険の適用対象については、これまで様々な観点から拡大が検討されてきました。以前の記事では「月収要件」や「企業規模要件」についての緩和の可能性を解説しています。

参考:SHARES LAB「厚生年金へのパート適用拡大が、9月より本格的に検討開始されます」

今回の改正では、上記のうち「企業規模要件」を緩和する方針で調整が進むようです。冒頭で触れたとおり、現状、従業員数501人以上の大企業のみを対象とする企業規模要件が、「51人以上」まで引き下げられる見込みとなっています。ただし、中小企業の負担を踏まえ、今後段階的な引き下げを実施し、最終的には企業規模要件の撤廃が目指されるようです。

社会保険加入の適用拡大を見据え、キャリアアップ助成金を活用しませんか?
健康保険・厚生年金加入対象は、今後、確実に拡大していくことは間違いありません。短時間労働者等の非正規人材を多く活用する企業においては、こうした方針を踏まえ、労働者がこれからどのような働き方を望むのか、社会保険加入についてどう考えているかをヒアリングされておくと良いでしょう。場合によっては、労使合意に基づき、社会保険の適用拡大の措置を講じることも視野に入れることになりますが、その際にご検討いただきたいのが「キャリアアップ助成金 選択的適用拡大導入時処遇改善コース」の活用です。

キャリアアップ助成金 選択的適用拡大導入時処遇改善コースへの取り組みを通して
健康保険・厚生年金の加入を通して、非正規労働者にありがちな将来への不安を払拭できる
社会保険加入によって懸念される手取り減少への対応として「基本給引き上げ」を行うことで、 現在の生活への不安を軽減できる

といったメリットが期待できます。助成金を上手く活用し、労働者が前向きに働ける環境作りを実践することが可能です。

参考:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内_Ⅱ-6 選択的適用拡大導入時処遇改善コース(54ページ)」

まとめ
今号でご紹介した厚生年金適用拡大については、2019年11月末にも制度改正案の大枠が取りまとめられる予定です。SHARES LABでは今後も最新情報をご紹介してまいりますので、引き続きチェックをお願いします。

■関連記事:『厚生年金へのパート適用拡大が、9月より本格的に検討開始されます』



 
 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)