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万全ですか?御社の秘密情報管理体制 5つの視点で万全な対策を

丸山 博美 (HM人事労務コンサルティング) 2019-09-26

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競業避止義務違反の訴えにおいて、営業秘密管理の不備が指摘される
就業規則や入社時の誓約書等で、従業員に対し、守秘義務として業務上知り得た情報等の取り扱いに関わる定めを置く会社はいくつもあります。しかしながら、会社側が機密情報を適正に管理出来ているかといえば、必ずしもそうとは言えない例を散見します。企業が秘密情報の不正持ち出し、不正利用等の被害に遭った場合、民事上・刑事上の措置をとることができますが、その際には企業側が適正な情報管理を講じていたことが大前提となります。不備があった場合には、むしろ被害企業側の責任が問われることになりますので、注意が必要です。

東京某市のまつげエクステンション専門店を営業する企業が、同市内の別の会社の店舗で元従業員が顧客のカルテを使用し働いているのは競業避止義務違反として訴えた裁判では、営業秘密管理体制の不備が指摘され、秘密情報を利用した競業ではないとされています。

参考:知的財産高等裁判所「 侵害訴訟等控訴事件」

秘密情報を守るための5つの対策
従業員に対して機密情報保持に関わる誓約をさせる場合には、当然のことながら、当該情報の適正管理に努めることが企業としての責任となります。経産省が公開する営業秘密の適正管理に関わる資料では、5つの情報漏洩対策が紹介されていますので、体制整備を検討する際の参考にしてみてください。

<情報漏洩防止に向けた5つの対策>

(1)接近の制御
(2)持出し困難化
(3)視認性の確保
(4)秘密情報に対する認識向上(不正行為者 10の言い逃れの排除)
(5)信頼関係の維持・向上等


出典:経済産業省「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上にむけて~」

そのひな形で大丈夫?秘密保持誓約書は作り込みが肝心
企業においては、上記5つの観点からの機密情報管理体制の検討と併せて、労使間で取り交わす秘密保持誓約書についても万が一の際に法的効力が認められる様に作り込みを行う必要があります。

具体的には、下記について漏れなく具体的に示しておくことが肝心です。
・秘密情報の定義
・誓約させる秘密保持義務の内容(在職中、退職後共に)
・会社による実態調査に関わる権限と調査方法
・違反時の損害賠償責任

秘密保持誓約書や就業規則、各種の契約書等について、インターネット上で入手できるひな形をそのまま流用するケースを散見しますが、これでは結果的に「形だけのもの」になってしまい、万が一の際に意味をなしません。会社を守るための重要な書類については、必ず作り込みを行うことをお勧めします。

まとめ
今一度、御社の機密情報管理体制を見直してみましょう。今号でご紹介した5つの観点から、適切な対策が講じられているでしょうか?秘密保持誓約書の記載内容は適切でしょうか?
特に小規模事業所においては、情報管理体制が万全とはいえない例を散見しますが、実は小さな会社においてこそ情報漏洩によるダメージは甚大です。折をみて、情報管理体制の整備に目を向けましょう!


 
 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)