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労務
【働き方改革】年次有給休暇の年5日取得 企業が取り組むべき実務対応

働き方改革に伴う就業規則見直し

丸山 博美 (HM人事労務コンサルティング) 2019-01-17

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2019年4月より、労働者に対して「年5日の有給休暇を確実に取得させること」が使用者に義務付けられます。このたび、厚生労働省より、「年5日の年次有給休暇の確実な取得」に関わる解説リーフレットが公開されました。今号では、実務対応に関わるポイントをピックアップしてご紹介することにしましょう。

参考:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」

有休取得義務化対応 その1.年次有給休暇の管理方法

年次有給休暇は本来、労働者ごとに、入社のタイミングに応じて付与されるものです。しかし、有給休暇を個別管理する方法では労働者の数だけ管理が必要になり、有休取得義務化への対応が難しくなります。

この点、「年次有給休暇の付与日を統一する」ことで、管理しやすくする方法を検討されることをお勧めします。

























出典:
厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」


有休取得義務化対応 その2.年5日の有休を確実に取得させるための工夫

年5日の有休取得義務化に対応するために有効な方法として、下記の取り組みが紹介されています。 

◆年次有給休暇取得計画表の作成
働く人が年次有給休暇を確実に取得できる様、また、会社がその取得時季を把握しやすい様、「年次有給休暇取得計画表」を活用して取得予定と実績を記録できるようにしておくと良いでしょう。
ただし、有休の取得予定について、年に一度の申告では、予定と実際が大きくかけ離れる可能性があります。四半期ごとや月ごと等、できる限り細切れの期間に関わる計画表を準備することで、計画表自体が形骸化しない様に工夫されると良いでしょう。










◆年次有給休暇の計画的付与制度の活用
会社が主体となって年次有給休暇の取得奨励に努める上では、計画的付与制度の活用が便利です。
計画的付与とは、労使協定の定めに従い、前もって計画的に休暇取得日を割り振る制度のことで、付与された有休日数から5日を除いた残りの日数を計画的付与の対象にできます。全社一斉の取得日の設定の他、部署がグループごと、個人別での計画的付与ができ、比較的柔軟な設定が可能です。

◆使用者からの時季指定
有給休暇の取得が進まない労働者に対しては、使用者から時季指定を行うことで確実に休暇を取得させなければなりません。労働者に対して事前に希望を聴取した上で、使用者が取得日を決定し、通知しましょう。
使用者による時季指定を行うタイミングは、状況に合わせて検討する必要があります。

●基準日から一定期間が経過したタイミング(半年後など)で年次有給休暇の請求・取得日数が5日未満となっている労働者に対して、使用者から時季指定をする
●過去の実績を見て年次有給休暇の取得日数が著しく少ない労働者に対しては、労働者が年間を通じて計画的に年次有給休暇を取得できるよう基準日に使用者から時季指定をする

有休取得義務化Q&A

このたび公開されたリーフレットには、有給休暇取得義務の対応に関し、使用者より挙げられる「よくある質問」がまとめられています。ここでは主なQ&Aを抜粋しますが、事業主様や会社のご担当者様はぜひURLより全体をご確認ください。



























出典:
厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」

まとめ

2019年4月を目前に、政府からは今後も随時、働き方改革の推進の役立つ資料が提供される予定です。これらを欠かさず確認し、現場での対応に役立ててまいりましょう。
働き方改革対応には、労務管理の専門家である社会保険労務士のご活用も併せてご検討ください!
 丸山 博美 (社会保険労務士)