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労務
御社は大丈夫?今一度見直したい、アルバイトの労務管理

アルバイトの労働条件を確かめよう

丸山 博美 (HM人事労務コンサルティング) 2018-04-24

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アルバイトの労務管理 注意すべきポイント5つ

「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンの実施に伴い、事業主が確認すべきポイントは下記の5点です。
 
同キャンペーンでは、学生向けにリーフレットを配布するなどして周知・啓発を行う、大学や労働局などに相談用の専用窓口を設けるなどの取組が行われています。学生側の意識が特に高まることを受け、会社側も今一度、襟を正して社内体制の整備を進める必要があります。

アルバイトでも、雇入れの際には「労働条件通知書」の交付を
 
現状、アルバイトを採用する際に、書面で労働条件の明示を行っている会社がどのくらいあるでしょうか?正社員の雇用ではしっかり書面交付ができていても、対アルバイトとなるとこのあたりを徹底して行っている企業はぐんと少なくなると思います。ところが、法律上は雇用形態に関わらず、就業する上で必要な事項は書面で通知しなければならないことになっています。
 
<労働条件通知書に明記すべき内容>
① 契約はいつまでか(労働契約の期間に関すること)
② 契約期間の定めがある契約を更新するときのきまり(更新があるか、更新する場合の判断のしかた)
③ どこでどんな仕事をするのか(仕事をする場所、仕事の内容)
④ 勤務時間や休みはどうなっているのか(仕事の始めと終わりの時刻、 残業の有無、休憩時間、
 休日・ 休暇、交替制勤務のローテーション)
⑤ バイト代(賃金)はどのように支払われるのか(バイト代の決め方、計算と支払いの方法、支払日)
 →学生アルバイトであっても、都道府県の最低賃金を下回ることはできません
⑥ 辞めるときのきまり(退職・解雇に関すること)
 
 
適切な形での労働条件の明示は、後々の労使トラブル回避のために不可欠です。アルバイトであっても、 法定の事項については必ず書面で交付する必要があります。
 
アルバイトにも「勤怠管理」の徹底を
 
アルバイトにシフト勤務を適用する会社は、比較的多いのではないでしょうか。この場合、勤務シフト表にある時間だけで賃金計算をしているケースを散見します。
例えば、前後の時間に生じた勤務時間、もしくは研修などに要した時間についても、会社は正しく把握し、賃金を支払わなければなりません。 これに対応するために、アルバイトに対する勤怠管理は徹底して行う必要があります。 労働者の勤怠管理については以下を参考に、具体的な方法を検討されると良いでしょう。
 
始業・終業時刻の確認・記録
使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。
 
始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法
使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。
(ア) 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること。
(イ) タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。
 
 
多様な働き方が広がりつつある今日では、それに対応する勤怠管理の方法も検討しなければなりません。 従来主流とされてきたタイムカード・出勤簿では対応が難しい場合、クラウドによる勤怠管理の導入等も視野に入れる必要があります。

まとめ
 
たとえ学生アルバイトであっても、正社員同等の労務管理が求められます。採用時の取扱いや日々の労務管理は、雇用形態に応じて区別すべきではありません。
「基本的な労務管理が当たり前にできる会社」には、人材が定着します。今後ますます進展する働き手不足への対策として、まずは足元を見直すことから心がけていきたいものですね。

 著者紹介
 HM人事労務コンサルティング
 丸山 博美 (社会保険労務士)