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小売・流通 × 後継者による事業革新 会社を自分色へと変革
職務として「社長」を全うする

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銀行員として充実した日々を過ごしていたある日、父親がくも膜下出血で倒れてしまう。気弱になった父を目の前に、長男として会社を引き継ぐ責任に目覚めた日本カーゴエキスプレス(東京都港区)の現社長、鈴木隆志氏は、持ち前のバイタリティと銀行員の知識を生かしながら、古い習慣を廃し会社に新風を起こしていく。「社長は職務」と捉え、業務を俯瞰することで冷静に先を見通し、会社を継続させるための一手を次々と実践している。

 

 

 

長男としての目覚め

日本カーゴエキスプレスは、鈴木隆志社長の父、唯男氏が1968年に創業した運送会社だ。鈴木氏は大学卒業後銀行に就職。生涯銀行員としてやっていこうと、精力的に仕事を行っていた。ところが、入行して四年目を迎えようとしたとき、それまで元気だった父親がくも膜下出血で倒れてしまう。回復はしたものの、気弱になった父の姿に、「長男の自分が父の会社を継がなければならない」と、責任感が沸き上ってくるのを感じた。

銀行員としての仕事に誇りを持っていた鈴木氏だが、91年、会社を継ごうと決意。かくして父の会社に入社した。だが、社員40人ほどの現場は、たたき上げのベテランばかり。「元銀行マンが畑違いの会社で何ができるのか?」という目で見られるのは必至だった。

最初に入った部署は、会社の本業である航空貨物の運送とは違う小さな部署だ。そこで1年間現場に入り、その後経理、営業部長などを担当した。「最初にメイン事業を担う部署に入れば、古参社員との軋轢でつぶれてしまうと考えたのだと思う」。鈴木氏は当時の父親の配慮をこう推測する。

社員たちに自分を後継者として認めてもらうには、ほかの社員と同じように仕事をしているだけではだめだ。そう考えた鈴木氏は、朝は誰よりも早く出社。夜は誰よりも遅くまで残って仕事をした。「自分の覚悟を、言葉だけでなく態度で示さなければと思った」と鈴木氏は言う。そのがんばりは、徐々に社員の気持ちを「ちゃんとできるのか?」と不信に満ちたものから「若いのにがんばっている」と肯定的なものへと変えていった。父親は、一度は回復したものの、再び体調を崩し逝去。95年、鈴木氏は、社長に就任した。

 

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