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儲けは最後。お客様からの「ありがとう」を通して会社を成長

東海自動車工業株式会社

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当社は1951年の創業、自動車整備業からスタートしました。スズキ・ダイハツをはじめ、国内メーカーの新車・中古車販売、車検・点検・整備、板金・塗装、自動車保険など、車に関することをトータルで扱っています。

自動車整備からスタートし徐々に事業を拡大

売り上げの比率は販売と、整備・板金が半々くらい。エコカー補助金や消費税増税前の駆け込み需要などもあり、売り上げが上下することがありますが、創業以来、ゆるやかな右肩上がりを続けてきました。創業者は私の父で、二代目代表取締役が兄、私は2013年、48歳で三代目代表取締役として就任しました。物心ついた頃より、いずれは会社を継ぐように育てられ、整備学校を卒業した後は、ディーラーで6年間修業し、当社に入社しました。

蒲郡信用金庫さんの若手経営者の会には、2017年、18年と2年続けて参加しました。代表取締役就任後に、いくつかの勉強会に参加し、経営理念や事業計画を作成しましたが、それらの勉強会は、どちらかというと、これから独立して商売を始める人向けのものでした。そのため、三代目として会社を引き継いだばかりの自分にとっては、あまりしっくりとくる内容ではありませんでした。

そんなとき、若手経営者の会のパンフレットを見て、シリーズで5回受講すれば、きちんとした経営計画書を作れるのではないかと思い、参加を決めました。経営計画書は1年目は作成するだけで精一杯でしたが、2年目は、事前に幹部社員とディスカッションし、認識の共有を図ったので、作成後も具体的な行動に落とし込めるようになりました。

勉強会の基本的な内容は、1年目も2年目も同じですが、自分が1年経験を積んでいる分、こういうことだったのかと、より腹に落とし込めるようになりました。社会情勢や、自分自身の考え方も常に変化します。実践していくうちに見えてくる問題点もあります。

そこで、4半期ごとに、計画書の見直しをしています。そして、作成した経営計画書は、社内発表会を設けて発表。社員全員で会社の状況を共有し、会社全体で一体感が生まれるようになりました。

若手経営者塾で学んだことを社内で実践

自動車販売では、商品自体で差別化をすることは難しい。また整備技術も一般のお客様には優劣が見えにくい。では何をもって差別化をするか。それが "人間力" であると私は考えます。約束を守る、挨拶をする、整理・整頓・清潔・清掃といった基本的なことを徹底すること。人間として、当たり前のことが、当たり前としてできるか。地元のお客様に「東海自動車工業は違うね」と言ってもらい、継続してお付き合いができるように、「蒲郡で一番親切なクルマ屋」をめざしています。

そこで社内では、さまざまな取り組みをするようにしています。その一つが「ありがとうの数値化」です。たとえば、以前の販売キャンペーンは、タイヤを何本売ったか、バッテリーを何個交換したかといった数値のみで管理していました。今は、個別のお客様に、何回「ありがとう」と言ってもらったか、その数を確認するようにしています。直接、接客しない部署でも、社員同士や、取引先の方からの「ありがとう」の数を集計しています。

その結果、2018年の春のキャンペーンでは全員の合計ポイントが85ポイントだったのが、秋のキャンペーンでは倍以上の180ポイントになりました。結果として販売台数も増加しました。お客様から感謝されることで、社員たちのモチベーションにつながったのが大きかったと考えています。

商売の心構えとして、儲けを先に考えるのではなく、お客様に満足してもらう、喜んでもらうことを優先することが、販売結果につながることを実感しました。社員教育では、明るく、朗らかな挨拶で気持ちを高める「活力朝礼」を行っています。社員が元気になり、お客様への接し方も明るくなり、お客様から明るく接してもらえ、社内も活性化しました。

経営理念『社会に「安心」「安全」「快適」を提供することにより蒲郡で一番親切なクルマ屋をめざします』を唱和し、社員全員が暗唱できるようになったのも大きな一歩でした。次の段階として、「安心・安全・快適」をテーマに、お客様に価値を提供するために、いかに行動を起こしたか、今年の4~6月には個別ヒアリングを実施、7月初旬には実践報告会を行って活動結果を確認する予定です。社長としては、理念に基づいて社員が行動できるよう、しっかり取り組んでいきます。














経営理念を徹底し人を育てる

これまでのところ当社の業績は、消費税の増税等の影響を受けながらも伸び続けてきました。社員1人あたりの年間粗利も伸びていますが、まだまだ成長できる余地があります。自動車業界はCASE(Connected:コネクティッド化/Autonomous:自動運転化/Shared:シェア/Electric:電動化)というキーワードで表される大きな変化の時期を迎えています。

こうした変化への対応も重要ですが、目の前のお客様からの「ありがとう」のために私をはじめ社員一同、自分磨きに取り組み、一つひとつの積み重ねを大切にしていきます。「蒲郡で一番親切なクルマ屋」と多くのお客様から言っていただく。地域に役立つ会社となる。そのために今後も経営理念を通した経営を実践し、人を育てていく会社でありたいと考えています。

 東海自動車工業株式会社
 代表取締役 三田俊和氏

 1964年、愛知県生まれ。自動車整備学校を卒業後、ディーラーで6年間修業、
 1991年入社。2013年より三代目代表取締役社長に就任。







Company Profile

 所在地 愛知県蒲郡市鹿島町横砂11 - 1
 設立  1961 年(創業 1951 年)
 TEL 0533-69-5241
 従業員数19 名(保険募集人資格者13 名)
 売上高 4.7 億円
 http://tkj-gamagori.com/

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