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製造 × 後継者による事業革新 経営者塾の受講者が語る
ワンストップのリフォームで畳文化といぐさ農家を守ってゆく

株式会社関川畳商店

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当社は祖父が1927年、関川畳店として創業し、1975年に法人設立。その後、畳だけでなく、ふすま、障子、網戸の張り替えなどの内装業を始め、現在は水回り工事、屋外工事など、リフォーム事業を幅広く行っています・・・

畳からふすま、障子までリフォーム事業を幅広く展開

当社は祖父が1927年、関川畳店として創業し、1975年に法人設立。その後、畳だけでなく、ふすま、障子、網戸の張り替えなどの内装業を始め、現在は水回り工事、屋外工事など、リフォーム事業を幅広く行っています。

BtoCのビジネスではチラシの折り込み広告で集客を広げ、BtoBではハウスメーカーや工務店を中心に営業。ニュースレターを年4回発行し、継続的なお客様とのつながりを大切にしています。

私自身は県内の高校卒業後に、埼玉県にある畳の専門学校に進学。帝王学ではないですが、幼いころから自然と自分が事業を引き継ぐという意識があり、進路に迷いはありませんでした。専門学校は3年制で、1年目は全寮制で畳作りの基礎を学び、2年目、3年目はインターンシップとして、埼玉県内の吉川市の畳店と川口市の畳店で実務を学びました。

学校卒業後も、川口の畳店の親方のもとで2年間、ふすまや障子などの内装業を勉強させてもらいました。1993年、23歳で弊社に戻りました。2002年、叔父の急逝により、父が代表取締役に就任。当初の予定では、父は職人として工場長を務め、私が会社を継ぐ予定でした。

しかし、私が31歳とまだ若かったため、まず専務取締役に就任。2010年に、三代目代表取締役に就任しました。専務取締役だった2006年には、畳製作者として当時最年少で茨城県より「ものづくりマイスター」の認定を受け、社長就任の年には、ISO14001認証取得、翌年にISO9001の認証を取得。東日本の畳業界では、両方を取得した唯一の企業となりました。








会社を大きくするには社長の器を大きくする

2012年に牛久店出店、2013年に石岡ショールーム開設と順調に事業を拡大してきましたが、「社長の器以上に会社を大きくすることはできない」という不安がありました。

そんななか、2015年、水戸信用金庫の方の誘いがきっかけで、「みとしん未来塾」に参加しました。己を修めて、人を治めるという「修己治人」を自らのモットーに、「会社を成長させるために、自ら学ぶ背中を社員に見せながらやっていこう」と、各種勉強会に積極的に参加するようにしていました。

未来塾に参加して、同世代の経営者とディスカッションできたことも大きな気づきにつながりました。特に印象に残ったのは、講師の方に「社員との対話を重視しなさい」と言われたことです。

当時、水戸商工会会議所青年部の役員を務めていた私は社外活動が忙しく、社員とのコミュニケーションをとる時間が減っていました。そこで、幹部との話し合いの時間を設けることにしました。現在は毎週火曜日、朝6時半から7時半まで行い、人、モノ、お金など、全て包み隠さず話し合っています。また、部門会議や営業会議でも数字の話をし、朝礼では会社の方針や方向性を話すようにしました。

未来塾で学んだSWOT分析も社員と行い、自社の強みや弱み、機会、脅威を整理していきました。その結果「リフォームのワンストップ提案ができる」ことが自社の強みであり、茨城県でトップレベルの機械を持っているため、まだまだ製造事業を拡大する余地があるという結論に達しました。

当時、宇都宮・いわき店の出店準備室を開設していましたが、幹部会での結果、競合の多い宇都宮より、小山エリアで新規開拓をしたほうがいいということになり、昨年小山店を出店しました。この出店により、小山店が営業拠点となって仕事の可動域が増えました。今年6月の決算では過去最高の7億1000万円超の売上を見込んでいます。

他にも未来塾での学びを活かし、経営計画のPDCAを畳・内装・リフォームなど細かく5部門に分けて作成。毎年7月に、当期の基本方針や運営方針を発表し、各部門の検討会で、方針に沿った具体的な行動計画を立てています。

お客様の笑顔を大切にし日本文化を次世代に伝えたい

人材育成にも力を入れるようになりました。弊社の事業に対する思いや、提供したい価値をサイトで表現し、理念や考えに共感してくれるメンバーを増やしていきたいと考えています。これまでの中途採用に加えて、ここ2年程は、大卒の新入社員も採用しています。

ただし、社員の人間力を向上させるためには、まず社長である自分自身の器の大きさが必要です。そのため社員教育だけでなく、引き続き自身の成長も課題と考えています。

現在、畳店は需要不足や後継者不足もあり、どんどん減少しています。畳の原材料であるいぐさ生産農家の戸数が1996年には3332戸あったものが昨年には470戸までに減っています。しかし、畳店に関しては、競合が少ないエリアもまだまだ存在し、市場開拓のノウハウもあるので、まだまだ事業展開はできるはずです。

いぐさ生産農家と直接提携し、原材料はすべて買い取ることで、コストダウンだけでなく、生産者の支援もしています。さらに小学校では、子どもに畳作り体験をしてもらうなど、日本の文化の継承や畳の啓蒙活動をしています。

「お客様の笑顔が見たい」という経営理念の下、これからも「信頼」を大切に、「一生付き合える畳屋・リフォーム屋」を目指していきたいと思います。

 株式会社関川畳商店
 代表取締役 関川 恵一氏

 1970年生まれ、茨城県出身。高校卒業後、畳の専門学校に進学。
 卒業後、川口市の畳店で2年間の内装関係修業後入社。
 2002年専務取締役、2010年代表取締役就任。
 茨城県の「ものづくりマイスター」。




Company Profile







住所 茨城県小美玉市上玉里118-15
創業 1927年
設立 1975年
TEL 0299-58-4327
資本金 1000万円
従業員数 53名
年商 6億5000万円
http://www.tatamiya.info/
http://www.1-reform.com/company/

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