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サービス・IT × 後継者による事業革新 経営者塾の受講者が語る
スタッフ自身が考える組織をつくり、販売全国1位を実現

株式会社榛原石油

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弊社は昭和39年に創業、昭和59年に設立。祖父がガソリンスタンドとLPガス販売の個人事業としてスタートし、平成6年、父が二代目社長に就任後は、コインランドリー事業にも参入しました。バブル崩壊後はガソリンスタンドを閉業。不景気な時期でも業績が上がっていた、フランチャイズの菓子製造販売「シャトレーゼ」の事業を主力事業に切り替えました。私自身は高校卒業後、ガス工事会社で2年ほど修行をし、弊社に入社しましたが、当時・・・

弊社は昭和39年に創業、昭和59年に設立。祖父がガソリンスタンドとLPガス販売の個人事業としてスタートし、平成6年、父が二代目社長に就任後は、コインランドリー事業にも参入しました。

バブル崩壊後はガソリンスタンドを閉業。不景気な時期でも業績が上がっていた、フランチャイズの菓子製造販売「シャトレーゼ」の事業を、主力事業に切り替えました。私自身は高校卒業後、ガス工事会社で2年ほど修行をし、弊社に入社しましたが、当時は会社を継ぐ予定はなく、住宅設備メーカーの特約代理店に転職。営業職としてやりがいもあり、重要な役割も任せてもらっていました。

しかし、フランチャイズ店舗第3号になる「シャトレーゼはしもと店」の準備中に、父が手術を受けることになり、平成25年、社に戻って「はしもと店」を任されることになり、29年に代表取締役社長に就任しました。

やましんビジネスクラブ若手経営塾には2期と5期の二度にわたって参加しました。先代の父がお世話になっていた大和信用金庫の担当者の方から紹介を受けたのがきっかけでした。はしもと店の立ち上げに関わることになり、経営について学ばないといけないと漠然と感じていましたが、経営塾に参加し、あらためて自分の無知を痛感しました。

ビジネス用語が分からないので講師の方が話している文章が理解できず、「こんな状態で会社を切り盛りできるのか」「このままではいけない」とスイッチが入りました。そして経営塾で学んだことを、店舗で実践するようにしました。若手経営塾では、同じ立場で、同じ悩みを持つ人が参加していて、地元の友達とは違った人脈ができたのも良かったと思っています。



 
コインランドリーの「せんたく館レイン房」



「人に動いてもらう」ための仕組みづくりを学べた

はしもと店を任されるようになって苦労したのは「自分の思いを社員に伝えて実行してもらう」ことです。

前職では営業職を担当していて、自分の働き方で自分がやるべきことさえ頑張れば結果を出せましたが、今度は人にやってもらわないといけません。トップダウンで取り組みを実行しようとしても、想いや考え方が伝わらず、空回りをすることもありました。

社員のスキルや個性、ライフスタイルなどが一人ひとり違うなかで、自分一人で全ての社員に向き合い、育てていくのは困難。経営塾で学んだ「右腕になる幹部を育成する」方向へとシフトすることを決めました。

承継までは「フランチャイズ店の経営は、本社のマニュアルに従えば、人材も売上もある程度確保できる」というイメージを持っていましたが、シャトレーゼでは自由度が高く、店舗の運営能力が、業績を大きく左右します。そこで、まずは経営理念と組織図を作りました。

また、個人の能力差で売上が上下するのではなく、誰がやっても売上が安定するようなマニュアル作りをしました。新人教育には、チェックシート式のマニュアルや、全項目が埋まると一人前の仕事ができるフローチャートを作成。社員全員に「店長」「主任」といった肩書を与え、一人ひとりの役割を明確にしました。その結果、はしもと店は承継前と比べ、初年度で128%の売上を達成しました。

二度目の経営塾が「振り返り」の場に

売上は順調に伸びていましたが、自分がやっていることが本当に正しいのかを確認するため、また、承継直後とは悩みの質も違ってきたので、若手経営塾の5期に再び参加し、改めて学び直すことにしました。

右腕の育成に引き続き力を注ぎながら、社員全員に「数字」を意識させるようにしました。社員だけでなく、パート店員もパソコンで売上をチェックできるようにし、「この調子なら前年対比で103%だ」「今月はまだ98%だ」というように、全員が日々の数字を把握するようになりました。

そうすると、一日の売上が1万円足らなければ、「1個100円の商品を100個売ればいい。そのために1人10個ずつ売ろう」と、現場の社員やスタッフが自ら目標を設定し、動くようになりました。

その結果、シャトレーゼが実施している全国約500店舗で定期的に開催される単品販売コンテストで、3店舗全てが上位にランクインするようになり、特に好成績を記録した時には、はしもと店は販売個数で全国1位、PI値(購買指数)が2位、奈良はいばら店は販売個数4位、PI値が1位。名張店も販売個数6位、PI値が12位という、期待以上の結果を残すことができました。












やりがいのある活気のある職場を目指す


現在、国内の菓子市場・業界は縮小傾向にあり、シャトレーゼ全体の売上も弊社の3店舗の売上も下がっています。しかし利益でみると、コスト削減などの工夫で4期連続の増益が確定しています。これは、経営塾で学んで実践したことが成果に結びついたからだと思います。

シャトレーゼのパート時給は高くはないですが、スタッフは「やりがいがある」と働き続けてくれています。今後も従業員満足度が高い、活気のある職場を作りたいと考えています。今後は、シャトレーゼの事業を存続させながら、利益幅を拡大し得るコインランドリー事業を伸ばしていきたいです。

 株式会社榛原石油
 代表取締役 大西正彦氏


 昭和56年生まれ、奈良県出身。県立高校卒業後、
 ガス工事会社に入社し、現場技術を学ぶ。
 住宅設備卸商社に9年勤めたのち平成25年、
 株式会社榛原石油に入社。「シャトレーゼはしもと店」の
 オープンに携わる。29年、代表取締役に就任。





Company Profile
株式会社榛原石油
住所 奈良県宇陀市榛原下井足1484
創立 昭和39年
設立 昭和59年
TEL 0745-98-9010
売上高 3億8424万円
従業員数 69名(役員3名、社員6名、パート・アルバイト60名)
https://bso11730.bsj.jp/

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