~年末年始休業のお知らせ~
12月28日(金)~1月6日(日)まで年末年始休業に伴い、 弊社における問い合わせ窓口・サービスを
お休みさせていただきます。ご不便おかけいたしますが、なにとぞご了承いただけますようお願い申し上げます。

3分で読める「現場を変えた社長の一工夫」

ビジネスサミットOnline » 現場を変えた社長のひと工夫 » 「ここにしかない」商品を揃え魅力あるスーパーへと成長

サービス・IT × 後継者による事業革新 経営者塾の受講者が語る
「ここにしかない」商品を揃え魅力あるスーパーへと成長

株式会社ヤマトー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ヤマトーは、祖父の藤原敏夫が青果物を扱う藤原商店として昭和元年に創業。昭和31年に株式会社を設立し、スーパーマーケット事業を始めました。市場形式でテナントを入れ、昭和49年には奈良県で最大の商業施設に。平成8年、生鮮食品も直営としたスーパー、ヤマトー桜井南店を国道沿いにオープン。24億を売り上げるマンモス店舗に成長し「ヤマトーのせいで道が混む」と警察に苦情が届くほどの大盛況でした・・・

青果物店として創業 奈良県最大の商業施設に

ヤマトーは、祖父の藤原敏夫が青果物を扱う藤原商店として昭和元年に創業。昭和31年に株式会社を設立し、スーパーマーケット事業を始めました。市場形式でテナントを入れ、昭和49年には奈良県で最大の商業施設に。平成8年、生鮮食品も直営としたスーパー、ヤマトー桜井南店を国道沿いにオープン。24億を売り上げるマンモス店舗に成長し「ヤマトーのせいで道が混む」と警察に苦情が届くほどの大盛況でした。

平成14年には閉店した他社の店舗を居抜きで借り、ヤマトー桜井店としてオープン。桜井市内で圧倒的なシェアを築きました。ヤマトー桜井店の立ち上げ時、大学生だった私はアルバイトとして衣料品を担当しました。そして大学卒業と同時に入社し、引き続き衣料を担当し、平成18年に副店長、平成20年に店長に就任しました。














価格競争に巻き込まれ会社存続の危機に

事業は順風満帆でしたが、平成24年、県道の中和幹線開通とともに、環境が一変しました。桜井市内に大手スーパーやディスカウントスーパーが相次いで進出。農業生産者の直売所も流行り出し、地域のスーパーがしだいに淘汰されていきました。ヤマトーはそれまで「良い商品をどこよりも安く」と、安さを武器にやってきました。

ところが、ヤマトーの特売価格を通常価格として売るディスカウントショップが出現。衣料品も、ユニクロやしまむらなどの大手が急伸してきました。その後も、量販店やドラッグストアなどライバル企業の出店は止まらず、人口6万人足らずの桜井市に、ディスカウントストアが乱立。地域最安値を目指してやってきたヤマトーでしたが、ヤマトーはいつのまにか、一番高い店になっていました。

会社の存続がいよいよ危ぶまれるようになった平成26年、私は常務取締役に就任、営業部長も兼任することになりました。そこで、本格的な立て直しに取り組むことにしました。しかし、衣料の経験はありましたが、食品に関しては知らないことばかりでした。そこで、経営理念の考え方や作り方、事業継承について学ぶために、大和信用金庫さんの、やましんビジネスクラブ若手経営者塾に参加したのです。

「あったらいいな」を実現し「安さ」と異なる強みを獲得

以前、従業員に「ヤマトーはどんな会社ですか」と問われたとき答えることができず、目指すスーパーの像を確立しなければという思いがありました。若手経営者塾に参加するなかで、他の経営者の意見も今後の事業展開のヒントになり、目指したいスーパーの姿がしだいに見えてきました。

このまま価格競争をしていれば、大手に負けてしまいます。インターネットの書き込みで、「○○スーパーは生鮮がいい、○○スーパーは○○がいい、ヤマトーは普通」と書かれているのを目にして「何かひとつだけでも飛びぬけた部分を作ろう」と決意。安さを競うことを止め、ヤマトーにしかない商品を増やすことで、他店との差別化を目指しました。


















専門誌を読み、勉強会や展示会、大和信用金庫さんや商工会主催の地方商談会にも参加し、人脈を広げ、新規取引を増やしていきました。ヤマトーにしかない商品を探すために全国を飛び回り、他の地方スーパーさんと仲良くなり、仕入先や良い商品を教えてもらったり、PB商品を買わせてもらったりするようになりました。

商品探しと同時に、在庫日数と支払いサイクルを洗い出し、経費の見直しをして、不採算部門は採算がとれるようにし、採算部門をより伸ばす方法も考えました。在庫負担が重い衣料品は委託販売に切り替えました。方向を転換した当初は社内の戸惑いや反発もありました。

従業員を動かすには、自分から動かないといけません。率先して現場に立ち、早朝から売り場作りをし、日中は商談会やセミナーに飛び回り、夜に店舗に戻って売り場の手直しをしているうちに、従業員の意識も変わってきました。

今は手が空いたレジの担当者が、自発的に他の作業をしてくれます。先代が残してくれた資産を切り売りしながら、平成27年には立て直しの目処が付きました。平成27年からは、学んだことを毎月必ず実践することを決めました。

産直市やご当地フェアなどのイベントを月替わりで開催し、味や健康にこだわった人気商品を揃えました。8月には移動スーパー「とくし丸」も開始。ようやく黒字化を達成しました。

完全復活はまだこれからで、経営理念も現場で実践しながら練っている最中ですが、店舗経営を見直し、お客様の「あったらいいな」を形にすれば、利益が出ると確信しました。「ヤマトーに来ればおもしろいものがある」とお客さんも喜んでくれ、メーカーもヤマトーももうかる。三方良しです。

社員やパートは、一番苦しい時を耐え忍んでくれた「会社の宝」なので、これから恩返しをしていきたいです。セミナーや展示会に参加してもらい、スキルを上げてもらうのもその一環。社員もやりたいことが実現できる、面白い職場にしたい。若手経営者塾に参加したことで情報と人脈を得て、目指す方向が見えたのは、ヤマトーにとって大きな収穫だったと感謝しています。


株式会社ヤマトー
常務取締役・営業部長 藤原雅和氏


昭和55年生まれ。平成15年入社。入社当初は紳士服を担当、
平成20年に衣料住生活店長に就任。平成24年、同店の閉店に
より、食品に初めて携わる。平成26年常務取締役就任。
営業部長を兼任し店舗では菓子を担当。
企画から配達までの業務も行っている。



CompanyProfile
株式会社ヤマトー
八木店 奈良県橿原市八木町1-8-15
桜井南店 奈良県桜井市谷245-1
創業 昭和元年
設立 昭和31年
資本金 1000万円
売上高 25億円
従業員数 104名(社員31名、パート・アルバイト73名)
http://www.yamatoh.com/

記事の絞込

■業種
■カテゴリー

業種

カテゴリー