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製造 × イノベーションによる成長 特集【ものづくり企業の挑戦】事例2
知財活用で「技術を開発する」ことの 意義を再確認

株式会社アルファメディア

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大企業の休眠知財を活用することで活路を見出す川崎市、鋳物など地場産業・伝統産業で培った技術を活かし突破口を開く川口市など、首都圏の工業地域で新たなチャレンジに取組む中小ものづくり企業にフォーカスする

交流会を契機に新技術を導入

ハンディタイプの端末にICカードをかざすだけで、出欠席を簡単に管理できるシステム「かいけつ出席」。これを自社で開発・販売しているのが、株式会社アルファメディア(川崎市中原区)だ。

「当初、知財にはあまり関心がなかった」と代表取締役の小湊宏之氏は語る。そのため知財の活用に関して積極的に行動を起こすこともなかった。そのなかで同社は「知的財産交流会」に参加。きっかけは、川崎市産業振興財団のコーディネータである西谷亨氏からの誘いだった。

西谷氏は同社の事業概要を詳しく把握しており、富士通の知財が同社の出席管理システムに関わることも指摘してくれた。同社は交流会に参加した結果、得意先でもある富士通が特許を持つ出席管理スキャナ装置を導入。これにより「かいけつ出席」に代返防止機能を追加できた。














自社製品の確かな道へ

ライセンス契約を結んで以降、同社には大きな変化が現れた。代返防止機能を加えた出席管理システムの売れ行きはさほどではなかったが、大手企業の特許をライセンスしたことで注目が集まり、従来品の売り上げが飛躍的に伸びたのだ。

200台前後だった端末累計販売台数は、1500台に増え、導入大学も4年間で6大学から50大学へと急拡大。その結果、同社は過去最高の売り上げと利益を更新した。また、売り上げが伸びていくことで従業員たちの意識も変わっていった。

「それまでは、自社製品に開発費用をかけても売れないから意味が無いという雰囲気が少なからずあった」(小湊氏)。

それが、自社製品の開発や営業に積極的に携わりたいという社員が徐々に増えてきたのだ。下請け企業から自社製品を持つ企業へと、いま同社は確実に姿を変えつつある。

知財活用が生んだ意識の変化

現在、同社では知財の活用を視野に入れた自社製品や自社サービスの開発を目指している。また、自社でも研究開発分野で特許取得を果たした。こういった変化について、小湊氏は「知財活用によって自分自身、知財についての意識が変わったからだと思っています」と語る。

一方、知財を提供した側の富士通でも反響は上々だ。「製品化されなかった技術が社外とはいえ形になったことは、当社にとっても大変喜ばしいことです」(富士通・広瀬勇一氏)。同社のケースは、知財を通して提供する側、される側ともに開発に関する意識の変化まで生み出した好例と言えるだろう。









株式会社アルファメディア
代表取締役社長 小湊宏之氏


本社:神奈川県川崎市中原区小杉町3-264-3 ユニオンビル
設立:1992年3月3日
TEL:044-712-7481(代)
資本金:5000万円
従業員数:80名(子会社含む)
導入した特許:出席管理スキャナ装置(特許第3354094号)
提供元:富士通株式会社 2011年4月1日契約締結

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