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製造 × イノベーションによる成長 特集【ものづくり企業の挑戦】事例1
自社製品で「メーカー」になり 視野が拡がった

株式会社スタックス

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大企業の休眠知財を活用することで活路を見出す川崎市、鋳物など地場産業・伝統産業で培った技術を活かし突破口を開く川口市など、首都圏の工業地域で新たなチャレンジに取組む中小ものづくり企業にフォーカスする

目標は下請け意識からの脱却

株式会社スタックス(川崎市中原区)が富士通の知財提供を受けて開発したのは、地震の揺れをダブルスライド方式で吸収し、震度7まで機器を傷めず免震する電子機器の台足「スウェイフット」だ。従来製品に比べ、免震効果に優れているうえ、設置スペースを取らず、施工性も簡単になっている。同社初の自社製品だ。

もともと精密板金加工業である同社は、防衛庁へ納入する電子機器の板金加工や、H2ロケットに搭載される部品の加工などを手掛けていた。手作業での精度の高い仕上げ加工にこそ自信を持ってはいたが、代表取締役社長の星野妃世子氏には下請け意識が常にあったという。

「現状の受注生産会社から、本当の意味でのメ―カーになりたいという願望がありました」(星野氏)。

だからこそ、大企業の開放特許を活用した新商品開発は、同社にとって大きな転機となった。自社製品を持つことは、販売力や組織力など、自社の強みと弱みを学ぶきっかけになった。また「納期・コスト・品質」を自社で決定できるため、自社のブランド力を高められ、ひいては社員の士気を高めることにもつながった。なにより、メーカーとしての自信が生まれたのが大きかった。
 

地域との連携が重要

人・物・金・時間がないなかで新規事業を始めるためには、川崎市や財団、大企業から多くの協力を得ることが必要だ。川崎モデルは、それらを満たす重要な役割を担っていたと言っていい。同様のメリットは知財の提供元の富士通側も感じていた。

「(川崎モデルとは)地域との共生を図りながら知財を有効活用し相互にwinwinの関係を構築していくという取り組みです。これを機にメディアでも数多く取り上げられ、他地域の地方自治体や金融機関などから、知財活用を推進したいとお声がけいただくようになりました」(富士通・広瀬勇一氏)。
 

知財活用で拡がった視点

メーカーとして自信がついたことでスタックスは、次の目標を目指しはじめている。これまで同様、技術力の向上は欠かせないが、それに加え、今後は外部機関の研修等にも積極的に社員を参加させていく予定だ。また、現在は国内での活動に限られているが、いずれは海外企業とも技術提携等の形をとりたいと考えているという。















「まずは外国人研修生を受け入れるところからスタートして教育していくなかで、技術提携等を目指した準備を確立できたらと考えています」(星野氏)。

大企業の知財を活用した経験によって、スタックスの視点はさらに外に向けられはじめている。








株式会社スタックス
代表取締役社長 星野妃世子氏


Company data
本社 神奈川県川崎市中原区下沼部1750
設立 1953年11月25日
TEL 044-433-1611(代)
資本金 3300万円
従業員数 40名
導入した特許 電子機器の台足(特許第3058354号)
提供元:富士通株式会社 2009年1月13日契約締結

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